1985年9月C日
シャロンはアパート購入して転居

きのう、シャロンも自分で買った海岸近くのアパートへ出ていった。これで、あの栄光のノースロッジのグループで残ったのはオレとボズとスチュアートの3人だけとなった。
シャロンは身長175センチとオーストラリアの女性の中でもかなり大柄な24才の女の子だが、素直な気持ちのやさしい子だったと思う。われわれのグループの紅一点として、場をいつもまろやかにしてくれた。
しかし、完全に自分一人でアパートを買ったというのはスゴイ。全部で25,000ドル(300万円弱)ぐらいとか言っていたが、あの狂ったような不動産の高さに苦しむ日本人には、24才で自分のマンションを買うという発想自体が理解の範囲を越えている。
彼女の家財道具を2回に分けてオレの車で運び入れてあげた時、中を少し見せてもらったが、ちょっとばかし古いものの、広々とした立派な3LDKだった。
ここの国の不動産の安さは、その質と量を考えるとまさに破格の安価であるが、24才の彼女が、ただの投資のつもりよ、といともやすやすと決断していくのを見ると、ホーッと溜息が出るほどのうらやましさを禁じずにはいられない。
不動産の安さ、すなわち早い段階からの独立した生活のしやすさが、この国の若い女性の強さ、独立心の高さの秘密の一つなのだろうか。
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