1987年7月D日

このラモットでも夏の朝は早い。朝5時半に起床し、午前中は6時から11時まで。長いシエスタのあと午後は3時から6時までというスケジュールでの勤務体制である。
ここへきてはや10日が過ぎたが、ここ数日かなりヘバリ気味だ。暑さもさることながら、あのバナナ畑の雑草取りにはまったく閉口だ。
エイタンのバナナ畑は約3メートルおきにバナナの木(厳密にいえば、これは草であるらしい)が整然と一列に植えられ、列にそってゴムの給水ホースが敷いてある。
バナナの木は高さが2メートル半、幹部分の直径が30センチぐらいで合計約1000本。収穫は例年10月から次の年の1月ぐらいの間に渡って行なわれるという。
他のことにかまけてずっとこのバナナ畑をみる余裕がなかったとかで、エイタンのバナナ畑は他のファーマーのに比べて雑草が圧倒的に多く育ってしまった。
水が溜まる箇所にはバナナの木と同じぐらいの高さにも育った雑草もあり、これをいちいち手作業で引っこ抜き刈り取るのは決してラブリーな仕事とはいえない。
上半身裸で下半身は半ズボンに靴下と靴だけといういでたちで薮の中での作業をするということは、まさにやぶ蚊様たちに自分の肉体をエサとして献上しているようなものである。
現在オレの体には約30カ所ばかしの蚊の刺され跡が真っ赤っ赤に燃えている。この仕事をあと3ヶ月でも続ければ、オレの体からは血が一滴もなくなってしまいそうだ。
今夜もまたあの雑草の中のあのブーンブーンという蚊の羽根の音が夢に出てきそうで、どうも寝る気がしそうもない。
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